タイトル | おすすめ度 | 公開時期 | 邦・洋 | 上映時間 |
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レッド・ドラゴン | ★★★ | 2003年春 | アメリカ映画 | 2時間5分 |
あらすじ
著名な精神科医として活躍していたレクター博士(アンソニー・ホプキンス)は、実は人食い殺人鬼だった。
不可解な殺人事件を追い、その相談のために訪れていたFBI捜査官ウィル・グレアム(エドワード・ノートン)は、博士の正体に気付き、博士と刺し違えることになる。
果たして博士を捕まえることはできたが、心身ともに傷ついたグレアムは平穏な生活を求めて引退することにした。
ところが、またもや残酷な連続殺人事件が起こり始める。
レッド・ドラゴン(レイフ・ファインズ)と名乗る犯人を挙げるため、FBIは、引退したグレアムに助けを求めるのだった。
コメント
「羊たちの沈黙」「ハンニバル」に続くレクター博士もの、第3弾である。
実はこれ、シリーズの第一章だそうだ。
レクター物は、人食い殺人鬼という性格上サイコ・スリラーには違いないが
今回の作品はひとつの芸術として立派に通用する仕上がりだ。
人格描写の深さ、美術など実に素晴らしい。
名優として知られる、アンソニー・ホプキンスと、エドワード・ノートン、レイフ・ファインズの3者の演技がすごい。
心の奥に潜む人間の悪や、恐怖が、彼らの演技によって観る者に迫ってくる。
また、レッドドラゴンに心を寄せる女性に、たびたびアカデミー賞にノミネートされるエミリー・ワトソン。
一人ひとりが存在感を遺憾なく発揮し、作品の重厚感をだしている。
今回エドワード・ノートンは恐怖を抱えながら悪に立ち向かう役柄だ。
彼は一癖もふたくせもある役がすばらしくうまいが、今までの作品のように彼が悪役で、レッドドラゴンの役をやったらどんなだっただろうか。
反面、やさ男のレイフ・ファインズが演じる複雑な心理の悪役には鬼気迫るものがある。
他の二人を抑えて、強烈な印象を残す。
「ハンニバル」は気持ち悪さがめだち、決してオススメしないが、今回は見ごたえがある。
誰と一緒に行く?
これは、たった一人で行って恐ろしさに身をゆだねた方がいいでしょう。