風よ吹け


2001年10月27日  「国際映画祭で学ぶこと」


14回を迎えた東京国際映画祭が、渋谷で始まった。
私が映画評論を書きはじめて8年。
京都で開催された年を除き東京国際映画祭には毎年通い詰めている。
映画祭が開催される約10日間というもの、朝から晩まで作品を見続ける。それは、時間と体力との戦いであると同時に、異文化を知る絶好のチャンスでもある。

普段見ることのない国々の景色を見、そこで生活する人々の顔を見る。当然、断片的であり、監督のバイヤスがかかっているとしても、そこに住む人々の実情を知り、何を大切にしているか、今どういう問題を抱えているか、どんなふうに生活してるかをかいま見ることができる。
ハリウッド映画だけでは知るよしもない、世界の現実だ。

作品中に使われている言語を見ると、アルバニア語、アラビア語、ボスニア語、ヘブライ語、キルギス語、マケドニア語、マラヤム語、シンハラ語、タミル語など聞いたこともないような言葉も数多く使われ、英語ばかりが言語ではないと実感する。

素晴らしい景色にあふれている国、何もないけれど心豊かな国、貧しさがゆえストリートキッズが横行する国、、、。
国際映画祭は、そうした国々を臨場感を持って目の前に見せてくれる素晴らしい機会なのである。

私は、映画のおかげで、意識せずに多くの追体験と知識が自分の中に養われたように思える。


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