<< ジャーナリスト岩崎由美からのお便り その44>>

お時間あるときに、お目通しいただけると嬉しいです。
今回、少し長いかもしれません。
どうぞよろしくお願いいたします。


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┏┏●    骨折していました
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● 目次

1. 骨折していました
2. 行ってきました 事業仕分け
3. エンタテインメントは『宗先生、感動の最終講義』
4. 植村直己冒険賞は・・



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   骨折していました
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こんにちは。ジャーナリストの岩崎由美です。

2月の末に骨折してしまい、ごぶさたしてしまいました。


朝、半蔵門線の渋谷駅で階段を2段落ち、
立ち上がれると思ったのに痛くて痛くて。。

その日は、話し方のレッスンをする予定で生徒さんと約束をしていたので
なんとしても行かなくてはと思うのですが
歩けない。

ラッシュ時間だったので目の前には駅長さんもいたのに
声もかけてもらえず、
しばらくベンチで休んで電車に乗りました。

レッスンを終えてから医者に行くと、びっくりしたことに左足の甲を骨折。
右足首を捻挫していて
ギブスをすることになってしまいました。

ちょうど、パソナ本社ビルのオープン記念のイベントが目白押しだったため、
司会をするのに、人前でギブスをしているのも申し訳ないと
お医者さんに
「ギブスはしない」「もう家に帰る」とわがままを言って
「手術になっても知りませんよ!」と怒られてしまいました。

「なるべく目立たないようにしてください」
「司会の前日にはずしてください」
と、そこにいたってもまだ言いたい放題の私。
理学療法士さんの「大丈夫ですよ。スタイリッシュにつくりますから」と言う言葉に励まされ
ギブスしてもらいました。

松葉杖をついて歩くと
周りの人のスピードが速くて、人ごみが怖くてたまりません。

どんなに早く歩きたくても、心ははやるのに進めない。
もちろん走ることもできない。

駅でエレベーター、エスカレーターがホームのはずれで、そこまでが遠いの何の・・・。
町には小さな段差が多く、歩道のほんの小さな斜面や段が危ない。

優先席で優しいのは、若くない女性。
サラリーマンの男性は、気づかないのか、疲れているのか
ほとんど見ぬふり。冷たいです。

でも、優しい人って思ったほど少なくないんですね。

みんな、他人のことなんかどうでもよくて知らん顔なのかと思っていたら、
守衛さんは、松葉杖姿の私を見かけると中からドアを開けてくれる。
タクシーの運転手さんは、「ゆっくりでいいですよ」と言ってくれる。
お店のお姉さんは、品物をお店の出口まで持ってきてくれる。

そして家族は、買い物をしたり、
私のかわりにいろんなこと全部してくれる。
久しぶりで幸せを味わうことができる時間を頂きました。

ありがたいなぁって、生きててよかったなぁって
実感できる2ヶ月でした。

皆さん、優しくしてくださって本当にありがとうございました。










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   行ってきました 事業仕分け
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連休前の4月28日、
行政刷新会議ワーキンググループ「事業仕分け第2弾」に行ってきました。


実は、前日の午前11時ごろ覗いてみようと試みたのですが
「3時間待ちです」と言われ、がっかり。
そこで、朝一番でしかも開始30分前にいけば入れるだろうと見越して行くと
入ることができました。

傍聴者は、30代から40代のスーツを着たサラリーマンや学生が多く、
女性やご年配の方は少ないという印象です。

仕分けは、同時刻に2箇所で開催され、どちらに入るのも自由。
私が入った部屋、約130席は満席。立ち見も数名いらして
皆さん始まる前は携帯で写真を撮ったりしていましたが、
始まると真剣に静かに聞いていました。


<論点に対する明確な答えがでない>
私が傍聴したのは「ダム・用水路などの管理業務」独立行政法人「水資源機構」が担当です。

最初の政府からの質問は、
今まではダムの建設が主な業務だったが、時代とともに管理業務になっているはず。
そこで、人員配置が適切か。また、そうした管理業務を独立行政法人として継続し続ける意義があるかどうかです。

「主業務が変わったのだから、設計や建設の技術者の方々はすでに辞められたのか、
もしかしたら総合技術センターという新しい組織に入ってしまったのではないか」という問いに対し、
「機構全体の職員1800名が1500名になったため300名減っています」という回答。
質問に対しての答えになっていないため、
「全体の人数ではなくて、質問したことに答えてください」と
あいまいなものを許さない姿勢を見せていました。

また、天下りにも切り込み
「外部委託している案件全体の43%を受けている会社がある。なぜ一者応札が大半なのか」と聞くと、
「私たちも、なぜ他企業が入札に参加してこないのかわからないのでアンケート調査をしたところ
発注情報がわからないのが主な理由だったが、HPなどで掲示しているのに見てくれない」
それに対して「その会社に特に情報が入りやすいのではないか。その会社に何人天下りが入っているのか」と聞くと
「役員7名すべてが水資源開発機構(前身の水資源開発公団を含む)の出身者だ」という回答でした。

そのほかにも、コスト削減がどのぐらいできたのか、
バランスシートを見ると剰余金がかなりあるが、といった質問が次々に飛んでいました。


<国でしかやれないことがあるはず>
「民間ではなく、国でしかできない事業があるはず。本来のここでしかできない事業を行っていきましょう」
ということが結論づけられていました。

国民からすれば当たり前のことですが、どうもそうはなっていないようなのです。

私たちの命を守る「水」を管理してくれているわけですから、
すべてが民間になってよいとは思いません。
しかし、時代の変遷とともに必要な主業務が変わってくるのは当然のこと。
大切な事業であることは誰もがわかっていますが、
ただ、従来のものをそのまま踏襲するとか、握って離さないというのではなく、
柔軟な姿勢で対応していくことが必要なのは明白です。

事業仕分けには、そうしたことを「許さない」姿勢があり、
また、天下りにも厳しい目を向けているのが感じられました。
必要なことは必要、でも無駄はさせないという確固たる意志を私たち国民も持たなければならない。

私は、このひとつだけを傍聴して出てきてしまいましたが、
そのまま居続けている方が大半で、一日座っていたとしても、とても興味深く聞くことができるのではないでしょうか。

単なる傍聴とはいえ、他人事として聞くのではなく
当事者意識をもって参加したいものです。

政府も官僚も国民の目や耳を肌で感じ、
税金で事業を行っているのだという謙虚な気持になって頂いて、
ともによりよい国を創っていければと願います。






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┃  宗先生、感動の最終講義
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前号でお話しした、
宗(そう)先生の最終講義
が行われました。

宗先生は、人間学科の教授で、イエズス会の神父でもあられます。

講義は、先生のお人柄あふれる、おだやかで温かい、だけど情熱的なものでした。
このような素晴らしい授業を学生時代受けていたのかと思うと、
なんてもったいないことをしていただんだろうという思いで一杯になりました。
私自身の受けとる心が違うのでしょう。

気づいたことがとても多い授業でした。


・・・・・・・・・

冒頭、先生は、
「これまでの人生、失敗と挫折も全部含めて大きな恵みであった。
多くの人との接触と交わり。(それがどれほど素晴らしいものであったか筆舌には尽くせない)
そうした出会いの奇跡を頂きました」
と話し始めました。

タイトルは「宮沢賢治、二つの愛について」−銀河鉄道の夜をめぐってです。

先生のお話は宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に始まり、
親鸞、『星の王子様』のサン・テ・クジュペリ、聖書、
武者小路実篤、マンガの『二十世紀少年』や、さだまさしの歌にまで広がります。

本当の幸せとは何なのか、
それは本当の愛と密接につながりがあると説かれます。

本当に愛するということは、
相手を自分の思い通りにしようとするのではなく、
その人のありのままを受けいれて相手を壊さないということ。
その人が何をするか、したかではなく、
本当のその人の価値はその人がそこに存在するということ。

また、大事なことは心で見ること。
一緒に感じ、同じ思いをし、共に感動するときは、やわらかくて、暖かで、幸せな気持ちになっていく。
それが、互いをかけがえのない存在にしていく。

さらに、私たち人間ができることは、許すこと。
それが、腹が立ったり、癪に障るといった重荷を軽くする。

そうした愛を深めていけば、
愛は昇華し、普遍的なものになっていき、個への愛から全体への愛となる。
一人の人間を徹底的に愛することを通じて、万物への愛となる。
という内容でした。

・・・・・・・・・・・
ともすれば、人は、自己愛を愛情と誤解しがちですが
本当の愛とは、
もっともっと深いものなのですね。

たくさん教えを頂いたことに感謝しつつ
日々反省し、自分を見つめ、
成長していければと思います。




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┃ 2009植村直己冒険賞は・・
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今年度の植村直己冒険賞は、朝日新聞や日経新聞にも掲載されましたが
 自転車で11年間世界160カ国を回ってきた、中西大輔さんです。

 距離にして15万キロ。地球一周が4万キロですから、ざっと4周した計算になります。

 中西さんは、子供のころから植村直己さんをテレビで見ていたそうで、
 その著書を読んで、自分も世界一周をしたいと、決心されたとか。

 最初は3年半、60カ国を目標にしていましたが、
 旅を続けるうちに「もっと行きたい」という気持ちがまさってきて
 気がつくと11年たっていたとか。
 その間、日本に帰ったのは、たったの4回。
 しかも、やむをえない事情からです。
 
 「望郷の念は沸きませんでしたか」と伺いましたが、
 どちらかというと、旅をやめることの方がつらかったとおっしゃっていました。

 一番好きな国は、南米のパタゴニア。
 とにかく人の心が優しくて、貧しいとかそういうことには関係なく
 泊めてくれて、ご飯を食べさせてくれて、
 さらには、冒険を続けている勇気を絶賛してくれます。

 各地で、大統領や市長さんにおめにかかったり、
 冒険の様子を講演したり、
 自転車を通した個人の友好大使として活躍されていました。

 司会のページには写真もアップしましたので
 よろしければそちらもご覧ください。



 では、また目にかかる日まで怪我などなさらないように
 気をつけてお過ごしください。






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