TODAY'S ENTERTAINMENT
 
2004年6月8日(火)
No013 映画館に行こう!

映画館で今年の7月1日から1年間、「夫婦50割引」というキャンペーンが始まります。
夫婦どちらかが50歳以上なら2人で2000円で入場できるというもの。
東京會舘で記者発表会があって取材に行ってきました。

委員長の岡田東映社長は言います。
「映画人口は1億6000万人と増えていますがもっと増やしたい。特に中高年に観てほしいですね。50歳と言うのは子育てを終え、夫婦で向かい合う時期です。自分の人生を自分のために生きるその時期に、夫婦で劇場に足を運んで観てほしい。今さらなんて言わずに、たまにはデートしてほしい。という生活提案をしたい」
MPA(モーション・ピクチャー・アソシエーション)佐野代表幹事は、「映画が衰退すると自国の映画が作れなくなる」と危機感を募らせます。韓国は7割が自国の映画なのに、日本では3割に過ぎないとか。そのためにも、まずは映画人口を増やしたいという考えです。
全国興行生活衛生同業組合連合会(劇場の連合)の大蔵氏は、「劇場は以前は暗い汚いイメージでしたが、今は快適な環境を提供しています。足を運んでいただければ喜んでいただけます」とアピールします。
外国映画輸入配給協会の古川氏は「3年間観客動向をリサーチしてきた結果を実行に移すときがやってきました。もっと生活に映画を取り入れてほしい」と語ります。

ということで、まず取り組んだのが中高年の層をターゲットにしたキャンペーン。
実行委員会の人たちの「夫婦のきずなを取り戻したい」という熱い思いが伝わってくるようです。

でも、現実はちょっと心配です。
先日、一流企業の社長をリタイアされた方が言っていました。
「妻が買い物に行くと言うから一緒に行くといったら、ついてこないでくれと言われた」お話を伺っていると、奥様が「うっとおしい」と思っている様子が手に取るようにわかります。今までずっと自分のペースで生活してきたのに、急に入ってきた闖入者。そんな状態で一緒に映画に行けるでしょうか。
「これは生活提案なんだ」と言う委員会の方々の男性のロマンチシズムはわかるけど、実際には「他の友達といったほうがいい」と思う奥さんが多いかも。

ともあれ、何より主催するのが、ほとんどの映画関係者が加わる映画4団体という事実の方に驚いているジャーナリストが大勢いました。まとまることは、力なり。

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