TODAY'S ENTERTAINMENT
 
2004年6月15日(火)
No015 映画「スパイダーマン2」


最近のヒーローは悲しい。
自分の人生を失っても、正義と悪のために戦う。
自分の恋も、生活も、仕事も、すべてなげうって、傷つきヘトヘトになっても戦う。
単純に「正義は勝つ」ではないのだ。

スパイダーマンは元々は、だめ男だ。
何をやってもできない、なさけない奴が、ひょんなことから稀有の才能を手に入れる。
その彼が、正しいことをするために、自分を律して立ち上がる。
自分の人生を楽しみたいという葛藤を克服しつつ。

スーパーマンも、バットマンも、誰も悩んでいなかった。
彼らはあくまで強く、無敵で、ヒーローであるがために捨てなくてはならないものは何にもなかった。

早朝8時からの日劇での試写に、映画評論家(ジャーナリスト)として招かれていってきました。
夜のほうがお強いと思われる業界の方たちですが、客席はかなり埋まっていました。
さすが、話題の映画「スパイダーマン2」です。
制作費に250億円をかけた、超話題作登場。

なさけなくて、悲しいヒーローに朝から胸がキュンとなりました。
隣に座っていた女性は泣いていました。
人間的なヒーローは、それでも戦い続けるのです。

公開 7月10日

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