TODAY'S ENTERTAINMENT
 
2007年3月31日(土)
No046 「非情の山K2登頂に成功した 24歳女性」


世界的な冒険家、植村直己さんの精神を受け継ぎ、
周到に用意された計画に基づいて、不屈の精神で未知の世界を切り開き、
人々に夢と希望と勇気を与えてくれた業績を表彰する
植村直己冒険賞第11回の受章者記者発表会がありました。

今回の受賞者は、24歳の女性ということで注目度が高まり、
いつも以上にマスコミの方たちが大勢いらしてくださいました。

この賞の司会をずっとさせていただいていますが、
これまでおめにかかった冒険家で、これほど可愛らしい普通の女性はいませんでした。

冒険家というと、イメージするのが
筋骨たくましく、陽に焼けていて、おしゃれっ気がない方です。
しかも、どこか人生を超越しているところがあって、純粋さが際立ち
まず、周りにいないようなタイプの方たちばかりでした。

ところが今回受賞の小松由佳さんは、小柄でとても愛らしく
隣に座っていても、近所で暮らしていても、まったく違和感のない女性でした。

もちろん、冒険家のどなたにも共通である
ひとつの目標を決めたら、それに全力で立ち向かい
誰にも負けない強靭な精神力を持っていることは変わりありません。

小松さんが成し遂げたのは、
エベレストより難しいとされる世界第二位の高峰であるK2に、日本人女性で初めて登頂したことです。

登山隊は、東海大学の山岳部チーム11人で
創部50周年を記念してK2に挑戦することにしました。
大学からの全面的なバックアップを受けてのチャレンジです。

最終的に登頂できたのは小松さん含めて二人でしたが、彼女は常に謙虚で
チームの皆がいたからこそ成功できたのだと話してくれました。

彼女が素晴しいのは、登頂した時、感謝の気持ちで一杯になったということです。
チームの仲間、仕事の仲間、家族、山、大自然、自分を取り巻くすべてがありがたくて
胸がはりさけそうになった、最高の瞬間だったと話してくださいました。

そして彼女が言った、「山に挑戦するのではなく、自分に挑戦したい」
という生きる姿勢に、思わず頭が下がりました。


ご意見・ご感想はこちらから (0)

今までのTODAY'S ENTERTAINMENTはこちらから

直前のページへ     トップページへ