TODAY'S ENTERTAINMENT
 
2008年4月20日(日)
No053(2) 邦画「あの空をおぼえている」


肉親を失うということはどういうことだろう。

耐え切れない喪失感を抱えながら生き続けなければならない。。
家族全員が、失った肉親の心の穴を埋めるために必死だ。
自分を支えることに精一杯で、今一緒にいる家族を思いやる余裕すらなくなる。

「あの空をおぼえている」は
事故で娘を失った家族の物語だ。
静かで、美しい。
切なくて、悲しい。
そんな空気が伝わってくる。

お父さん役の竹野内豊は
「冷静と情熱のあいだ」以来7年ぶりの作品で、
家族を愛し深く傷つく姿を誠実に演じている。

お母さん役は、こちらも愛情深く家族を包み込む
「躍る大捜査線 THE MOVIE」の水野美紀。

妹を亡くして自分も悲しくてたまらないのに
家族の悲しみを埋めようと必死で努力する息子役に
「涙そうそう」の広田亮平。

娘役の吉田里琴がとてつもなく可愛い。
天真爛漫で、家族にとって太陽のような存在だ。
彼女の存在感が、この作品に大きな影響を与えている。

観る人は、それぞれの立場で
それぞれの思いで共感することができるだろう。
岐阜の自然が美しい。

たくさん泣いて、たくさん心温まってください。

監督は富樫森。
4月26日公開。


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