肉親を失うということはどういうことだろう。
耐え切れない喪失感を抱えながら生き続けなければならない。。
家族全員が、失った肉親の心の穴を埋めるために必死だ。
自分を支えることに精一杯で、今一緒にいる家族を思いやる余裕すらなくなる。
「あの空をおぼえている」は
事故で娘を失った家族の物語だ。
静かで、美しい。
切なくて、悲しい。
そんな空気が伝わってくる。
お父さん役の竹野内豊は
「冷静と情熱のあいだ」以来7年ぶりの作品で、
家族を愛し深く傷つく姿を誠実に演じている。
お母さん役は、こちらも愛情深く家族を包み込む
「躍る大捜査線 THE MOVIE」の水野美紀。
妹を亡くして自分も悲しくてたまらないのに
家族の悲しみを埋めようと必死で努力する息子役に
「涙そうそう」の広田亮平。
娘役の吉田里琴がとてつもなく可愛い。
天真爛漫で、家族にとって太陽のような存在だ。
彼女の存在感が、この作品に大きな影響を与えている。
観る人は、それぞれの立場で
それぞれの思いで共感することができるだろう。
岐阜の自然が美しい。
たくさん泣いて、たくさん心温まってください。
監督は富樫森。
4月26日公開。
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