東京渋谷・シネマライズで公開中の『誰がため』は、第二次大戦下のデンマークが舞台。
ナチス・ドイツに占領されたデンマークに実在したレジスタンスの真実に基づいた物語です。
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フラメンとシトロンは、地下の抵抗組織の一員として、
ゲシュタポやナチに協力する売国奴の暗殺を上層部の命令で次々と実行していた。
自分たちの国を蹂躙されているという屈辱から
そして取り戻したいという使命感から
淡々と殺人を繰り返すのだが、
仲間の裏切りや、敵であるはずの人間の言葉から疑心暗鬼に陥る。
自分たちは私利私欲のために利用されているのかもしれない。
一体、誰を信じて戦えばよいのか。
しかし、彼らには、戦うという選択肢しか残されていないのだった。
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彼らにとって暗殺は、戦争でした。
いきなりやってきたナチス・ドイツに妥協したり、折り合ったりすることはできない。
だから、協力する人たちを許さないのです。
主人公は言います。
「戦争に正義などない」
誰かが誰かを殺す。
そこには、誰が正しくて、誰が間違っているかなどあるわけはないのです。
ただ、行われるのは大量の殺人です。
どの人にも、家族がいて、愛し愛される人たちがいる。
その一人ひとりの大切な命をこの世から抹殺すること。
それが戦争です。
彼らはデンマークで、ナチスに抵抗活動を行ったもっとも偉大な人物、英雄とあがめられ、
デンマーク解放後、1951年にアメリカからその功績をたたえる自由勲章が授与されました。
デンマークアカデミー賞5部門受賞。
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