綺麗なところで、綺麗なものを見ると、心が洗われるような気がします。
先日、東京・目黒の庭園美術館に国立エルミタージュ美術館所蔵「皇帝の愛したガラス」展に行ってきました。
東京都庭園美術館は、広大な敷地の中に建つ旧朝香宮邸をそのまま美術館にしています。
アール・デコの館といわれるエレガントな館で、どの部屋に足を踏み入れても隅々まで装飾が行き渡っています。また、館の中にいながらにして、窓から絵のような美しい庭園の木々を見ることができます。
その建物の中でのガラス展。
所蔵しているエルミタージュ美術館は、私にとって一生のうちに、一度は行ってみたい憧れのところ。
ここのガラスコレクションは世界有数で、18世紀半ば以降、歴代の皇帝、皇族たちによって収集された、どれもため息が出るほど美しいものばかりです。
ヴェネツィアン・グラス、ボヘミア、イギリス、スペイン、フランスのアール・ヌーヴォー、アール・デコ。それに加えて、ロシア帝室ガラス工場の品々。
こうしたもののそばにいるだけで、本当に幸せ。
ゴールドが挟み込まれていたり、浮かし彫りのようになっていたり、レースのように繊細だったり、赤いルビーグラスや白濁しているものもあります。
20世紀初頭まで世界一級の技術を誇っていたロシアのガラスは、女帝エカテリーナ2世が、ポチョムキン公爵にガラス工場をプレゼントしたことが始まりでした。公爵がなくなってからは帝室ガラス工場として、絶えず加工技術の研究が続けられてきました。当時、国力や技術的水準を誇示する役割をガラス製品が担っていたからです。第一次世界大戦とロシア革命のため、残念なことに工場は閉鎖されてしまいました。
華麗で優美な製品群に、身も心もとろけそう。
この展覧会は9月25日までです。
10月6日から、庭園美術館の建物そのものを公開する展覧会が開かれ、
再開は、2014年度になるとか。約3年のお休みに入ります。
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