決して意識しているわけではないのですが、
映画を選ぶ時に、いつの間にか歌や踊りのドキュメンタリーを観ています。
今回は、「ジプシー・フラメンコ」
カルメン・アマジャという、世界中を魅了し、
フラメンコを芸術の域にまで高めたフラメンコダンサー生誕100年を記念してつくられた作品。
物語は、カルメン・アマジャの姪とその娘、舞台で踊る日を夢見る5歳の少年を中心に進みます。
カルメン・アマジャへの敬意、
その血が流れ思いのたけを踊りに込める踊り手たち。
踊り手と呼応し合う歌い手。
ギタリスト。
感嘆を込めて見つける5歳の少年のまなざし・・。
バルセロナのジプシーの中で継承されていくフラメンコの魂に触れたような気がします。
生活の中に根づき、子供のころからフラメンコの中で生きる。
ところが、その本場のスペインよりも、
日本のほうがフラメンコを踊る人口が多いというのには驚きです。
世界一だとか。
しかも、日本人は中高年から始める人が大半で、
彼女たちは生きがいとしてのめり込んでいくのです。
あの激しい踊りになぜ熱中するのか。
きっとその魅力は、身体で感情を表現していくことに
心が解放される喜びを感じるのではないでしょうか。
今回、この作品が公開されるに当たって奔走したのは、
一人の日本人の主婦でした。
障害のあるお子さんと、介護が必要な親ごさんがいらしゃるその方は、
55歳からフラメンコを始め、
その情熱が、
この作品を何とか日本で公開したいと強い思いを持ち、
そして成し遂げました。
かつてスペインに出張した時に、
朝までフラメンコを見ていた記憶がよみがえります。
なぜ、こんなにも激しく、悲しく、妖艶で、美しいのか。
なぜ、これほど苦悶の表情をしているのか。
いつまでも席を離れたくない、立ちたくない後ろ髪ひかれる思いでした。
「ジプシー・フラメンコ」8月9日公開 東京・渋谷ユーロスペース
公開を記念して60名のフラメンコを愛する女性60名が8月9日に踊る予定です。
場所は、15:35〜15:30 代々木公園Euro Fes2014メインステージ
16:30〜 ユーロスペース1Fパティオ
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