TODAY'S ENTERTAINMENT
 
2014年8月5日(火)
No078 『ジプシー・フラメンコ』


決して意識しているわけではないのですが、
映画を選ぶ時に、いつの間にか歌や踊りのドキュメンタリーを観ています。


今回は、「ジプシー・フラメンコ」

カルメン・アマジャという、世界中を魅了し、
フラメンコを芸術の域にまで高めたフラメンコダンサー生誕100年を記念してつくられた作品。

物語は、カルメン・アマジャの姪とその娘、舞台で踊る日を夢見る5歳の少年を中心に進みます。
カルメン・アマジャへの敬意、
その血が流れ思いのたけを踊りに込める踊り手たち。
踊り手と呼応し合う歌い手。
ギタリスト。
感嘆を込めて見つける5歳の少年のまなざし・・。


バルセロナのジプシーの中で継承されていくフラメンコの魂に触れたような気がします。
生活の中に根づき、子供のころからフラメンコの中で生きる。


ところが、その本場のスペインよりも、
日本のほうがフラメンコを踊る人口が多いというのには驚きです。
世界一だとか。

しかも、日本人は中高年から始める人が大半で、
彼女たちは生きがいとしてのめり込んでいくのです。

あの激しい踊りになぜ熱中するのか。
きっとその魅力は、身体で感情を表現していくことに
心が解放される喜びを感じるのではないでしょうか。


今回、この作品が公開されるに当たって奔走したのは、
一人の日本人の主婦でした。
障害のあるお子さんと、介護が必要な親ごさんがいらしゃるその方は、
55歳からフラメンコを始め、
その情熱が、
この作品を何とか日本で公開したいと強い思いを持ち、
そして成し遂げました。


かつてスペインに出張した時に、
朝までフラメンコを見ていた記憶がよみがえります。
なぜ、こんなにも激しく、悲しく、妖艶で、美しいのか。
なぜ、これほど苦悶の表情をしているのか。
いつまでも席を離れたくない、立ちたくない後ろ髪ひかれる思いでした。


「ジプシー・フラメンコ」8月9日公開 東京・渋谷ユーロスペース

公開を記念して60名のフラメンコを愛する女性60名が8月9日に踊る予定です。
場所は、15:35〜15:30 代々木公園Euro Fes2014メインステージ
    16:30〜 ユーロスペース1Fパティオ


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