ジャーナリストの岩崎由美です。
昨年は大変お世話になりました。
2023年、大変なことや辛いこと、自分を奮い立たせなければならないこともありました。でも、楽しいことや嬉しいこともたくさんありました。
ありがたいことに仕事にも恵まれ、司会も、記事の執筆もフル回転です。そして健康で、一緒に笑ったり嬉し涙を流してくれる友達がいて、ともに過ごしてくれる家族がいることに心から感謝しています。
一年間を少し振り返りますと・・
10月の国立劇場閉場記念式典にお招きいただき、国立劇場が伝統芸能の保存振興を図るための中心機関として建設されたということを知りました。その日の日本舞踊、文楽、講談、歌舞伎の舞台はまるで奉納しているかのように厳かでした。片岡仁左衛門が舞台上から観客や関係者へ感謝のお辞儀をし、そして最後に劇場に対して深々と頭を垂れたのが印象的でした。劇場あってこその舞台です。その場に立ち会わせていただけたことが本当にありがたかった。
11月の新国立劇場の新制作オペラ、ヴェルディの『シモン・ボッカネグラ』が秀逸でした。ピエール・オーディの演出はわかりにくい物語を感覚でとらえられるように描き、現代美術家アニッシュ・カブーアの舞台美術は、その世界を抽象的に黒と白と赤で表現しました。
12月25日まで開催していた国立新美術館・大巻伸嗣「真空のゆらぎ」には何度も足を運びました。たゆたう美しさは、その場にずっと身をゆだねていたくなるものでした。広い空間に置かれたたったひとつの大きな作品は、見るものを包み込み、異世界へ連れて行ってくれました。
2024年2月まで上野の国立科学博物館で開催中の、『和食展』の奥深さ。日本の水、きのこ、山菜、野菜、魚介、海藻、発酵・・。想像力が広がります。
2024年も毎日が輝きますように、少しでも幸せな気持ちになれますように、素敵な音楽や文化に触れ、お伝えしていきたいと思っています。
感謝の気持ちを忘れず、そしていま生きていることへの喜びを全身で感じ、瞬間を大切にしながら歩いてまいります。
今年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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